マイケルポーターの戦略理論
ポジショニング派の代表選手である。ポーターといえば、バーニーはきっても切り話せない存在だが、今回はポーターについてまとめていく。3つの基本戦略、5つの力、バリューチェーン、戦略グループについてが基本になる。つまるところ、シェアが最大のプレイヤーと、小さくセグメントを絞ったプレイヤーのみが利益を上げられると考えている。
5つの力
業界の分析を主眼に置いた時に5つの要素が重要になってくるのです。それは下記の5つ。業界ないの競合企業、新規参入の脅威、代替品の脅威、売り手の交渉力、買い手の交渉力です。これにより業界の収益性を判断できると考えた。
業界内の競合企業
競合企業の数、業界の成長性、企業が多様か同質的か、過剰供給の有無、撤退障壁、などが影響をする。
新規参入の脅威
新規参入が用意な市場である場合、多くのプレイヤーが参入を行ってくる。この時にいかに参入障壁を気づいているかは重要である。規制はもとより、大きな資本の必要性、技術開発の難しさ、チャネルブランドの困難さなどは参入障壁になる。
参入障壁が高く、プレイヤーが少なければ温和な戦いになる。収益性をたかめることに集中するからである。新規参入の脅威を防ぐために、ある程度低価格をしておくことも必要になるかもしれない。
代替品の脅威
業界の構造、力関係がかわらなくても技術革新によって生み出されたサービスによって潰れることがある。業界特化の人材紹介も、indeedからの経由でほとんど求職者が応募し制約するような構造になれば、介護の求人業界も消えていってしまう。例えば、人材のc to cでスカウターのようなサービスが介護にも浸透すると、同じく人材紹介会社のバリューを減っていく。特にお金に対するインセンティブが強く働く業界のため、ハマりやすいと思う。
売り手の交渉力
売り手のもっている商品の価値が高いければ高いほど、交渉力を持てることになる。いかに希少価値の高い商品にするかは重要である。これは独占によるボリュームもまた希少価値の高いサービスを提供することができる。
買い手の交渉力
大量に購入できるような構造にある時、逆に売り手に対して強い力を発揮できる。大型チェーンのスーパーや、大手の人材紹介は、”嫌なら他社かから買うから”で交渉を進めることができるのだ。
3つの基本戦略
基本的に戦略はこれだけ!3つの基本戦略は相容れないので、どれか1つを選択することを推奨している。
コストリーダーシップ戦略
かかるコストが業界平均より低いため、低コストを実現できる。なのでシェアを拡大していると規模の経済より単位あたりのコストは低価格になり、業界を牽引できるのである。WTPをいじらずに、コストを下げる方法。
差別化戦略
付加価値が業界平均より高い状態のことを指している。一般的にいう他社と違うことではないのに注意が必要である。でも実際に、顧客提供価値を定量化していくのはなかなか難しい。コストをさげずにWTPを上げる方法。
集中戦略
特定のセグメントだけを対象としてセグメント内で競争優位を構築する方法である。例えば人材紹介に例えると、保育士だけに絞ったりすることだ。全般の人材紹介はよさそうだが、集客の観点でも、紹介の観点でもコストがかかってしまう。
戦略グループと移動障壁
戦略グループとは、業界内の企業をグループわけするものである。これををつくるときは、これまでにない軸で独自ポジションをとることが最も良い。エアラインで、大手がLLCにきて失敗したのは、指導障壁としてOPSコストがある。戦術はまねることができても実際にローコストのOPSを構築することは難しい。
バリューチェーン
”価値連鎖に基づいた戦略的なコスト分析を行い、コスト推進要員を知り、他社の価値連鎖と比べた時のコスト差が何によって起きているかを知った上で、自社の価値連鎖、流通チャネルの価値連鎖を再設計し、コストをさげること”
顧客に提供する価値に影響ないところでは、コストをさげるべき。差別化につながる特異性が何かを理解すること、つまり顧客に提供する価値を何としているのかを明確に理解する必要がある。
最後に
ポーターは、基本戦略がはっきりしていれば競争優位になると解釈しているが、おなじ基本戦略を戦う者同士においての優劣にあまり多く語っていない。基本戦略を置いた上で、実務レベルの戦術で
・他社がまねできない
・まねされるよりも早く次の手が打てる
・まねすると損をする
こういった状況をつくりあげていかなくてはならない。それは、①OPSノウハウ、②ブランド、③技術力といった強い優位性を確立することで、可能になっていく。他社が真似したくてもまねするのに時間がかかるようなものだったり、他社の強みをすてることになるような付加価値を追求することで、他社が自社の強みを捨ててまで、したくない環境ができていく。
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